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成仏寺の修正鬼会 ( しゅじょうおにえ ) 2008

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大分県国東市国東町成仏1140
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◆◆◆◆◆ 成仏寺の修正鬼会 ◆◆◆◆◆

 国東市役所のある国東町から西に県道29号線(豊後高田国東線)を行き、途中から県道650号線(下成仏立野線)に入り国東半島の中央の両子山にむけて行くと、奥深い谷あいに成仏(じょうぶつ)という集落にあります。 そこに龍下山成仏寺(りゅうげさん じょうぶつじ)はあります。
この成仏寺は六郷山末山本寺で天台宗のお寺で、養老二年(718)、仁聞菩薩が創建されたと伝えられています。まあ、国東のお寺は仁聞菩薩の創建というのが、じつに多いですね。
また、成仏寺は九州三十六不動尊巡礼の第3番札所、六郷満山観音霊場三十三ヶ所の第29番札所になっています。

 
 


 ◆ 参道階段に二対の仁王像がある龍下山成仏寺(りゅうげさん じょうぶつじ) ※ 2008/2/10 撮影
参道階段に二対の仁王像がある龍下山成仏寺(りゅうげさん じょうぶつじ)


 ◆ 龍下山成仏寺の仁王像
龍下山成仏寺の仁王像

 成仏寺で旧正月五日(隔年)に修正鬼会(しゅしょうおにえ)が行われ、国の重要無形民俗文化財の指定を受けています。 この鬼会は、1説によれば、養老年間(717〜724)に仁聞菩薩が国家安穏・五穀豊穣・万民快楽の諸願成就のために、六郷28ケ寺の僧侶を集めて「鬼会式六巻」を授けて創始したといわれています。 日本古来の1000年以上前の伝統的宗教観を彷彿させる珍しい祭礼なのです。

 この鬼会(おにえ)は成仏寺では本来 旧正月五日に行われるのです。 2008年は2月11日が旧正月五日なのに、なぜか1日早く10日に行われました。なぜ開催日が変わったのでしょうか? 翌日が休日の方が集落の若者が参加し易いと言うことでしょうかね?そうなると次回の2010年はどうなるのか心配です。
それで2008年2月10日に見学に行き写真を撮ってきました。明るいうちの成仏寺も写そうと思い少し早めに行きました。着いたのが15時頃でした。
参道の石段には二対の仁王像があります。いつ頃の作なのだろうか?ちょっとネットで調べたら「天保二年(1831)の作」と書いてあるサイトがありましたが4体共そうなのか?分かりませんでした。
しかし、国東には実に仁王像が多いですね。なんでも国東には全国の石造仁王像の8割があるそうです。すごいことです。


 ◆ 龍下山成仏寺(りゅうげさん じょうぶつじ)の本堂と鐘楼と境内には子安大師の石像などがあります
龍下山成仏寺(りゅうげさん じょうぶつじ)の本堂と鐘楼と境内には子安大師の石像などがあります

 ◆ 鬼会(おにえ)の松明(たいまつ)も準備完了のようです
鬼会(おにえ)の松明(たいまつ)も準備完了のようです
 ◆ 【15:40頃〜】 ほら貝の音とともに行事が始まります
【15:40頃〜】 ほら貝の音とともに行事が始まります

 ◆ 【15:45頃】 僧侶による読経が始まりました(昼の勤行)
【15:45頃】 僧侶による読経が始まりました(昼の勤行)


成仏寺の鬼会の進行スケジュール表

● クリック → 現地でもらった鬼会の進行スケジュール表
 さて、僧侶の読経も長くなりそうだし、上のスケジュール表を見て、つぎの行事はタイレシが川で身を清める「垢離取り」が19時30分頃なので、 それまで車で休んでこようと思い。車に退避しました。この日は天気も良く車内はポカポカ温度でついつい、うとうとと寝てしまったのです。
そして起きたのが19時頃、うん丁度良い時間だと思い19時15分ころに川に行くと、なんとなんとタイレシが川で身を清める「垢離取り」は終わっていたのです。 大失敗でした。後で聞くと19時頃始まったそうです。どうもスケジュール表が間違っているようです。
と、いうことで前半の見どころであるタイレシが川で身を清める「垢離取り」は撮影できませんでした。残念でした。


 ◆ 【19:20頃】 たき火が焚かれ見学者も多くなってきました
【19:20頃】 たき火が焚かれ見学者も多くなってきました
◆ 【19:30頃】 タイレシが僧侶より杯をもらいます(杯の儀)
【19:30頃】 タイレシが僧侶より杯をもらいます(杯の儀)

 ◆ 【19:32頃】 本堂の前も見学者でいっぱいとなりました
【19:32頃】 本堂の前も見学者でいっぱいとなりました
 ◆ 【19:50頃】 僧侶による、ホラ貝が鳴り響きます
【19:50頃】僧侶により、ほら貝が吹かれ、次のステージが始まります

 ◆ 【20:10頃】 大タイマツに火が付けられ広場に立てる
【20:10頃】 大松明(たいまつ)に火が付けられ広場に立てられます
 ◆ 【20:10頃】 僧侶も寺前の広場に勢ぞろい
【20:10頃】 僧侶も寺前の広場に勢ぞろい

 ◆ 【20:20頃〜】 大タイマツを担ぎ練り歩きます
【20:20頃〜】 大タイマツを担ぎ練り歩きます
 ◆ 山門に突入
山門に突入



 22時過ぎに若手僧侶による開白(かいびゃく)という法舞が行われます(下の写真)。このときに持っている棒は香水(こうずい)棒というようです。 で、この法舞が行われる前に、餅まきが行われます。撒く餅はヒル玉、ミル玉といわれているようです。これを拾うと「その年の運が良い」といわれており、 観客は競って拾います。全部で50個くらい撒くようですが、数が少ないのでなかなか拾えません。私は運よく拾えましたので今年の運は良いかな?

成仏寺の餅まき(ミル玉、ヒル玉)中は餅でなく米だった


◆ 【22:10頃〜】 若手僧侶による香水(こうずい)という法舞
【22:10頃〜】 若手僧侶による開白(かいびゃく)という法舞
◆ 【22:30頃】 鈴鬼が出て舞い最後に鬼を招きいれる
【22:30頃】 鈴鬼が出て舞をおこない最後に鬼を招きます

 ◆ 【22:40頃】 いよいよ鬼が登場です(3匹います)
【22:40頃】 いよいよ鬼が登場です(3匹います)
 ◆ 【22:40頃】 面を付けて鬼が作られます
【22:40頃】 面を付けて鬼が作られます

 ◆ 【22:47頃】 僧侶が口に含んだ酒を鬼に吹きかけると、鬼は飛び上り暴れながら外に出ます
【22:47頃】 僧侶が口に含んだ酒を鬼に吹きかけると、鬼は飛び上り暴れながら外に出ます




 ◆ 【22:50頃】 鬼は観客を輪の中に入れ加持します
【22:50頃】 鬼は観客を輪の中に入れ加持します
 ◆ 観客はすすんで輪の中に入り加持してもらう
観客はすすんで輪の中に入り加持してもらう

 ◆ 【23:15頃〜】 鬼は寺を出て集落の家々を回る
【23:15頃〜】 鬼は寺を出て集落の家々を回る
 ◆ オニハヨ〜 ライショワヨ〜 と叫びながら
オニハヨ〜 ライショワヨ〜 と叫びながら

 ◆ 鬼は、まず、仏壇を拝みます
鬼は、まず、仏壇を拝みます
 ◆ 1軒あたり約30分くらい滞在しているようです
1軒あたり約30分くらい滞在しているようです
 ◆ たくさんのご馳走で鬼を迎えます
たくさんのご馳走で鬼を迎えます

 ◆ どの家でも鬼は歓迎されます
どの家でも鬼は歓迎されます
 ◆ 面を付けた鬼は僧侶がなります
面を付けた鬼は僧侶がなります

 ◆ タイレシの皆さんは地元の若者がなります
タイレシの皆さんは地元の若者がなります
 ◆ この鬼は13軒の家がある集落をまわるようです
この鬼は13軒の家がある集落をまわるようですが、年寄り一人の家もあり鬼を迎える用意ができないとかで、実際は家に上がるのは10軒くらいのようです。


 この鬼会の行事は朝の5時頃まで行われるようです。私は最後まで見届けずに寒いので途中で撮影を終了しました。車に付いている温度計では摂氏1度でした。 山里の夜は深々と冷えます。風が無かったのが救いでした。
この鬼会が行われている成仏(じょうぶつ)の集落は家数が58軒あるそうです。しかし最近は空き家も多くなり実際に人が住んでいるのは50軒くらいだろうと地元の人は言っていました。 この50軒程度の家を3匹の鬼が手分けして回ります。 しかし、最近は年寄り一人だけの家も増えており、鬼を迎える用意ができない家も増えてきたようです。それで1匹の鬼が回るのは約10軒程度のようです。 それでも1軒あたり30分は滞在するようですから5時間くらいはかかるようです。 そして最後に鬼は寺に行き、僧侶が鬼鎮を行って終わります。これが朝の5時頃のようです。



国東の修正鬼会(しゅじょうおにえ)について

 国東半島の六郷満山に伝わる伝統行事「修正鬼会」。この行事は江戸時代までは国東半島の天台宗の各寺で 行われていたが、今では、この成仏寺(国東市)と岩戸寺(国東市)、天念寺(豊後高田市)の3ヶ所で行われています。 西満山に属している天念寺では毎年行われ、東満山の成仏寺と岩戸寺では隔年交代で行われます。
この鬼会行事は五穀豊穣 国家安泰、無病息災、万民快楽を祈願する宗教行事で、養老年間元正(げんしょう)天皇の頃(西暦720年頃)に 京都で行われたのが最初であるといわれています。
 ここ国東の六郷満山ができたのも同じ時代なので、鬼会行事も1200〜1300年前から伝わる行事であると考えられています。
また、他の地域の鬼会行事の鬼は、桃太郎の鬼退治に代表されるように悪い鬼であり、「鬼を追い払う」行事ですが、 ここ国東の鬼は「鬼に姿を変えた御祖先様」という考え方で、良い鬼である。それゆえ鬼の面には角が無いのです。 この考え方は平安時代以前の一般的な考え方であったようです。平安以前の中世の習俗を今に伝える国東の修正鬼会行事は国指定重要無形民俗文化財に指定されています。


寺院名→
天念寺
岩戸寺
成仏寺
鬼会開催時間→
15時〜23時頃
18時〜翌日3時頃
18時〜翌日3時頃
見頃時間→
   20時〜23時頃
特に22時過ぎに荒鬼が現れ火のついた松火を持ち、講堂内を暴れ回る

   20時〜23時頃
22時半ごろ、講堂に二鬼が登場し「三三九度の法」が修される。たいまつを振り回しながら、参加者を加持する

   20時〜23時頃
22時半ごろ、本堂に三鬼が登場し「三三九度の法」が修される。たいまつを振り回しながら、参加者を加持する

年度
旧正月
天念寺鬼会開催日
岩戸寺鬼会開催日
成仏寺鬼会開催日
2007年
2月18日
2月24日
2月24日
×
2008年
2月07日
2月13日
×
2月10日(例外)
2009年
1月26日
2月01日
1月31日(例外)
×
2010年
2月14日
2月20日
×
2月18日
2011年
2月03日
2月09日
2月05日(例外)
×
2012年
1月23日
1月29日
×
1月28日
2013年
2月10日
2月16日
2月16日(?)
×
2014年
1月31日
2月06日
×
2月01日
2015年
2月19日
2月25日
2月21日
×
2016年
2月08日
2月14日
×
2月12日(中止)
2017年
1月28日
2月03日
2月03日(?)
×
2018年
2月16日
2月22日
×
2月20日
2019年
2月05日
2月11日
2月11日(?)
×
2020年
1月25日
1月31日
×
1月29日

《注意》
● 2008年の成仏寺の鬼会は本来の旧正月の5日であれば2月11日ですが、都合により1日早く10日に行われました。
● 2009年の修正鬼会は岩戸寺が 1月31日、天念寺は 2月1日に行われました。旧正月7日であれば2月1日ですが。岩戸寺は1日早く1月31日に行われました。

 本来の開催日は天念寺、岩戸寺は旧正月7日、成仏寺は旧正月の5日の日でしたが、この基本が守られているのは天念寺だけのようです。岩戸寺と成仏寺は 本来の開催日の直前の土曜日に開催される傾向にあるようです。岩戸寺と成仏寺の上記の開催日予定は本来の開催日を記載しています。 変わるおそれがおりますので必ず国東市のHPで確認ください。

※国東の鬼会と少し形態は違いますが宇佐市の鷹栖観音寺でも毎年1月4日に鷹栖観音鬼会行事が行われます。


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