津屋崎勝浦高原古墳群（福津市）・福岡地域別探検

津屋崎勝浦高原古墳群

◆◆◆◆◆　津屋崎勝浦高原古墳群　◆◆◆◆◆

　福津市の北部にある勝浦高原古墳群（かつうらたかはらこふんぐん）は津屋崎一帯にあり国指定遺跡になっている津屋崎古墳群の中の一つです。名前に「高原」と付いているように、少し高台にあります。標高１９メートル地点から３５メートル地点まで古墳が点在しいます。
ここの古墳も海が見渡せる眺めの良い場所に造られています。津屋崎古墳群の多くは海が見渡せる風光明媚な場所に造られていますね。海と共に生活してきた宗像の人々は海人族だったので、海を眺める場所を墓地にしたのだろうと推測します。
高原古墳群は１３基の古墳から構成（１基の前方後円墳と１２基の円墳）されており、そのうち２基はゴルフ場造成のため破壊されました。築造時期は６世紀後半と推測されいます。

　一番西側の丘陵先端部に位置する前方後円墳の１１号墳は６世紀後半の築造で、墳長は４９ｍ、後円部径２５ｍ、前方部長２３ｍです。
この古墳からは須恵器が出土しています。また、墳丘規模確認トレンチで弥生時代中期の貯蔵穴を検出し、そこから小銅鐸鋳型（しょうどうほこいがた）未製品が出土したそうです。弥生時代は紀元前３世紀中頃～紀元後３世紀中頃ですから、６世紀後半に古墳ができる前から、ここに人が住んでいて集落があったことになりますね。
まあ、目の前は海で魚を獲るにもにも便利、眺めも良いし水もある。ここは弥生時代の高級住宅街だったかもしれません。

●資料編調査カード（福津市教育委員会作成） ←とても参考になる資料が多い

　◆ 高台にある勝浦高原古墳群　　※場所はここ(Google Map)

　◆ 福津市の北部の海の近く　※ ビッグ写真

　カメリアステージ歴史資料館には福津市で出土した考古学資料の多くを展示しています。その中に勝浦高原古墳群の出土品の展示は小銅鐸鋳型（しょうどうほこいがた）未製品だけですね。資料では須恵器も出土した事になっていますが、その展示はないようです。勝浦高原古墳群は本格的な発掘はおこなっていないようですから出土品も少ないのだと思います。
展示してある小銅鐸鋳型（しょうどうほこいがた）は古墳の前の時代の遺物ですが、今から2200年前と書いてあるので紀元前２～３世紀のものですね。

　突拍子もない話をすれば２２００年前に秦の始皇帝の命を受けた徐福（じょふく）が『不老不死の仙薬』を求めて童男童女三千人、五穀の種子、百工（各種技術者）を連れて出発したが帰ってこなかった。と、言う話があるんですよね。そして高い確率で日本に向かったであろうと思われています。ひょっとすると宗像地方～志賀島地方は徐福（じょふく）一行が住み着いた所かもしれません。なぜかと言えば日本に織物を伝えたという兄媛（えひめ）の話や志賀島にある志賀海神社は海人族であった阿曇(あづみ)族の守り神だし、金印も出土しています。まあ、いろいろ考えると夢があって楽しいですね。

動画案内（3分22秒）

　◆ 勝浦高原古墳群１１号墳の後円部分の丘

　◆ 桜の木がたくさん植えてある

　◆ 西行法師も「願わくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ」と言ったそうだ。気持ちはよく分かる
西行法師も「願わくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ」と言ったそうだ。気持ちはよく分かる

　◆ 私有地の一隅（いちぐう）にある勝浦高原古墳群１１号墳

　◆ お墓の上に登るのは失礼かもしれないが、古墳の頂上に登ってみた

　◆ 頂上から前方後円墳の“前方”部を望む

　◆ 後円部分の丘の“もっこり”がかわいい

　◆ 前方後円墳の“前方”部から“後円”部を望む

　◆ 左奥は前方後円墳の「前方」部分。「前方」部分の一部は墓地になっている

　◆ 西側の海の方向の眺めがすばらしい

　◆ １１号墳の一部を掘った地に出土した弥生時代の小銅鐸鋳型未製品　※ 小銅鐸はこのような物
１１号墳の一部を掘った地に出土した弥生時代の小銅鐸鋳型（しょうどうほこいがた）未製品

　◆ 津屋崎古墳群国史跡指定
津屋崎古墳群国史跡指定になっている

　◆ お墓は海の方を向いている

　◆ 高原古墳動画（約3分22秒）

津屋崎勝浦高原古墳群周辺マップ（Google map）　地図の中央あたりが「津屋崎勝浦高原古墳群」の位置

カメリアステージ歴史資料館（福津市）

福津市の公式ホームページ

福津市商工会のホームページ

  ＊インフォメーション
　　■カメリアステージ歴史資料館　　0940-72-1207
　　■福津市役所　　　　　　　0940-42-1111（代表）
　　■福津市津屋崎庁舎　　　　0940-52-1234（代表）
　　■福津市観光協会　　　　　0940-42-9988
　　■福津市商工会津屋崎支所　0940-52-0819