山田教会（長崎県平戸市生月町）・写真満載九州観光

◆◆◆◆◆　山田教会　◆◆◆◆◆

　山田小学校の上に立つ白亜の教会がカトリック山田教会です。この教会は福岡や長崎などで数々の教会を建設した九州の教会建設の第一人者である鉄川与助氏の設計により1912年に完成したものです。 1912年完成ですから、築後約１００年になる教会です。

　生月島は1558年にガスパル・ヴィレラ神父がキリスト教の布教を行ったのが最初です。その時に多くの人がキリスト教に改宗しましたが、その後、キリスト教の迫害の嵐が吹き多くの殉教者を出しました。そして迫害から逃れるために隠れキリシタンになった人も多くいたのです。これらの隠れキリシタンになった人は長い月日の過程で本来のキリスト教の教義との関係は薄れて、この島独特の「納戸神様」の信仰となっていきました。
　明治になりカトリックの布教が許されましたが、２５０年以上の歳月で土着化が進んだ隠れキリシタンの独特の信仰スタイルと本来のカトリックとの差は大きく、再びカトリックに改宗した人達はわずかであったようです。
現在、生月には１００世帯のカトリック信者がいるそうです。

トマス西神父

　聖トマス西は1590年、平戸の生月島に生まれました。父西玄可（洗礼名ガスパル）は松浦鎮西の重臣篭手田（こてだ）家の家老でしたが、 1609年棄教の命令に従わなかったため、妻、長男と共にこの山田教会の近くにある「ガスパル様」の場所で殉教しました。その場所は「ガスパル様」とか「クルスの辻」と呼ばれ生月の聖地とされています。
その後トマス西は1620年に司祭になるためにマニラに渡り、1626年には日本人として初のドミニコ会司祭として叙階されました。 1629年に長崎に潜入し密かに布教をおこなっていましたが逮捕され、1634年に長崎の西坂の丘で殉教したのです。四十四歳でした。
　昭和62年（1987）10月18日、西玄可（洗礼名ガスパル）子息トマス西神父はバチカンにて聖人に列せられました。これにより生月島は聖人の島となったのです。これを記念して昭和63年（1988）9月28日、教会の前庭に列聖記念碑が建立されました。

※ 列聖（れっせい）とは？
　信仰の模範となるにふさわしい信者を聖人の地位にあげることをいいます。生前、その生き方において、徳と聖性を示しており、聖人の位置に加えるのがふさわしいと判断されると、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂において教皇によって列聖が宣言されます。聖人になると全世界的に祝われます。

山田教会周辺マップ（マピオン）　地図の中央 '+' あたりが「山田教会」の位置です。

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  ＊インフォメーション
　　■山田教会　　　　　　0950-53-0832
　　■平戸市生月支所　　　0950-53-2111（代表）
　　■生月町観光案内所　　0950-53-2927
　　■平戸観光協会　　　　0950-23-8600
　　■生月町博物館島の館　0950-53-3000
　　■平戸市商工観光課　　0950-22-4111（代表）
　　■平戸市観光案内所　　0950-22-2015